第12回「東南アジア諸国のためのグッドガバナンスに関する地域セミナー」(GGセミナー)の開催について
アジ研では,東南アジア諸国における「法の支配」と「良い統治(グッドガバナンス)」の確立に向けた取組を支援し,刑事司法実務家の人材育成に資するとともに,東南アジア諸国間における相互理解・協力を促進するため,2007年から,グッドガバナンスをテーマとする東南アジア地域セミナー(通称:GGセミナー)を毎年1回開催しています。
第12回GGセミナーは,第11回に引き続き,ベトナム最高人民検察院(SPP)とアジ研との共催により,2018年11月27日から同月29日までの間,開催されたものです。ASEAN10か国から,捜査官,検察官及び汚職対策機関職員の合計19名が参加しました。また,このセミナーには,海外客員専門家として,経済協力開発機構(OECD)財政企業管理局汚職防止部門アナリストのクレア・アルメル・リジェ氏及びマレーシア汚職防止委員会(MACC)資金洗浄対策・財産没収課長のムハマド・ザムリ・ビン・ザイヌル・アビディン氏を招へいしたほか,開会式には,SPP副長官のチャン・コン・ファン氏,在ベトナム日本国大使館次席公使の麻妻信一氏が列席しました。
今回のセミナーでは,「最新の汚職の地域的傾向と刑事司法機関における効果的な対策」を主要テーマとし,各参加者は,各国の最近の汚職傾向を紹介するとともに,具体的な事例を交えながら,各国の汚職対策についての成功事例や各国の抱える課題等を共有しました。参加者の発表は,最近の各国の汚職の実情を理解する上で非常に有意義なものであり,最終日には,討議の結果を取りまとめた議長総括が発表されました。