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刑事政策公開講演会 実施報告

2026年1月30日、刑事政策公開講演会を開催しました。

本講演会は、1982年以来毎年、日本刑事政策研究会及びアジア刑政財団との共催により実施しています。

44回となった今回の講演会は、昨年同様、国内外の多くの刑事司法関係者に講演をお届けすることができるよう会場参加(法務省大会議室)とオンライン視聴のハイブリッドでの開催方式で実施しました。その結果、講演会当日は、会場参加103名、オンライン参加115名と、多くの方にご参加いただくことができました。


講演会の 講師・演題

今回は、欧州保護観察連合担当大使のスティーブ・ピッツ氏から、安全・安心な社会の構築に関する地域ボランティアの重要な役割の強化について、また、シンガポール共和国チャンギ刑務所B4施設第二施設長のファドリ・サフィ氏から、保護・矯正分野へのITの導入について、それぞれお話いただきました。

講演@

「より安全な社会を構築する上での地域ボランティアの重要な役割の強化」
スティーブ・ピッツ氏
欧州保護観察連合担当大使
講演スライドPDF

講演A

「デジタル時代の更生:シンガポールにおける保護・矯正へのIT導入」
ファドリ・サフィ氏
チャンギ刑務所B4施設第二施設長
講演スライドPDF

講演の概要

ピッツ氏から「より安全な社会を構築する上での地域ボランティアの重要な役割の強化」と題し、英国における保護観察制度の歴史や背景を踏まえた地域ボランティアについての考察、欧州における更生保護分野のボランティア活動の現状や課題、そして、再犯防止国連準則をはじめとする国際的潮流や各国の地域ボランティアに関する優良事例などを御紹介いただきました。特に、欧州保護観察連合による欧州内での更生保護ボランティアの活用に関するプロジェクト(CoPPerプロジェクト)が日本の保護司制度に影響されたことをお話になるなど、我が国の取組についても賞賛の言葉をいただきました。

サフィ氏から「デジタル時代の更生:シンガポールにおける保護・矯正へのIT導入」と題し、シンガポールにおけるIT技術を活用した施設内及び社会内処遇の現状について、御紹介いただきました。シンガポールでは、高齢化を含む問題を抱える受刑者の存在や労働力不足などのリソース面の課題、あるいは、家族とのつながりや地域社会との連携といった面で、テクノロジーを活用して、より良い、そしてスマートな保護・矯正行政を展開しようと模索しており、刑事施設のIT導入については、世界の最先端を行くという意気込みを共有していただきました。また、テクノロジーを利用することで、リソース面の課題を克服し、再犯防止において必要な人間による関わりを確保しようとされていることも強調されました。

いずれの講義においても、地域社会を巻き込んだ取組やITの利活用による保護・矯正行政の資源を有効活用する取組など、再犯を防止し、より安全・安心な社会を構築するための優良事例が提供され、再犯防止国連準則の普及、活用促進に資するものでした。

今回の講演会が、刑事政策や刑事司法の実務に関わる皆様の今後の活動に有意義な知見や視座を提供する機会となりましたら幸いです。


アジ研山内所長の挨拶

ACPF北田理事長の挨拶

刑事政策研究会稲田会長の挨拶

ピッツ氏講演

サフィ氏講演

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