刑事政策公開講演会 実施報告
アジ研は,毎年1回,一般財団法人日本刑事政策研究会及び公益財団法人アジア刑政財団との共催により,海外の専門家による刑事政策に関する公開講演会を開催しています。
2020年は,1月31日(金),クロアチア共和国司法省とシンガポール共和国リハビリテーション企業公社から専門家を招き,法務省大会議室で開催しました。第174回国際高官セミナー参加者23名を含め,法務省・検察庁を始めとする官公庁,大学及び民間団体等から約150名が参加し,盛況のうちに幕を閉じました。
講演会の講師・演題
1.ヤナ・スピーロ氏
クロアチア共和国司法省 刑務所制度・保護観察部局大臣補佐官(Assistant Minister (Director General) of the Republic of the Directorate for Prison System and Probation, Ministry of Justice of the Republic of Croatia)
「クロアチアの犯罪者処遇制度」
2.マシュー・ウィー・イク・ケオン氏
シンガポール共和国リハビリテーション企業公社( SCORE ) 最高責任者 (Chief Executive Officer of Singapore Corporation of Rehabilitative Enterprise)
「元受刑者の受容に向けて−イエロー・リボン・プロジェクト」
ヤナ・スピーロ氏には,社会復帰に向けた処遇という観点から,クロアチア共和国の犯罪者処遇制度についてお話しいただきました。講演では,刑事施設における処遇の実情,過去に保護観察が存在しなかったクロアチアにおいて,新たに保護観察制度を立ち上げ,根付かせた経験など,同国における様々な取組をご紹介いただきました。また,マシュー・ウィー・イク・ケオン氏からは,シンガポール共和国における元受刑者をよき隣人として社会に受け入れることを目的とした取組であるイエローリボンプロジェクトについて,その成立ち,関係機関との連携を含む活動内容をご紹介いただき,その成果や社会的影響についてご説明いただきました。
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2020年1月31日に行われた講演内容はこちらです。