汚職防止刑事司法支援研修
近年、アジア・太平洋地域の諸国では、市場経済化が急速に進行する中で、公務員の収賄、公金横領、職権を乱用した利権の独占等の汚職犯罪が多発し、これが国家の財政的基盤を害するとともに健全な経済取引の発達に対する大きな阻害要因となっています。汚職犯罪には、中央政界や大企業を巻き込んだものから末端公務員によるものまで様々な形態のものがあります。しかし汚職犯罪は、どのようなものであるにせよ、国民にとっては、政府や行政機関をはじめとする統治機構に対して不信感や不公平感を醸成するものでしかなく、その結果、時には、統治機構や経済基盤を揺るがしかねない重大な問題へと発展する場合もあります。今や汚職の防止と取締りの問題は、これらの国の経済・社会の健全な発展のための最優先課題といえます。しかも、これらの国では公務員制度が必ずしも整備されていない上、汚職犯罪の取締りに関する法整備も不十分です。
そこでこの研修では「汚職防止に関する法制度とその運用に関する研究」をテーマとして、毎回世界各国からの研修員及び日本からの参加者を交えて日本及びアジア地域を中心とする諸国における公務員の汚職の現状及び刑事司法の対応の現状と問題点、公務員における汚職の原因等を明らかにし、より効果的に対応できる刑事司法制度の在り方を探求し、法改正を含む既存の法制度の見直し等も視野に入れて、適正に運営するための具体的方策を検討・討議しています。
本研修の毎回の主要な論点は次のとおりです。
- (1)公務員による汚職の実情
- (2)公務員による汚職に対する刑事司法の対応上の問題点と対策
- ア 捜査及び訴追上の問題点と対策
- イ 裁判上の問題点と対策
- (3)公務員による汚職の一般的な防止策
- (4)公務員による汚職防止についての国際協力
回数 | 期間 | 研修参加国(参加者数) | 概要等 |
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第25回 | 2023.11.2 〜2023.11.28 |
バングラデシュ、ブラジル、カンボジア、コートジボワール、フィジー、ホンジュラス、インド、インドネシア、カザフスタン、ケニア、レバノン、マレーシア、モルディブ、ネパール、ナイジェリア、パキスタン、シエラレオネ、南スーダン、スリランカ、タイ、ウクライナ、ウズベキスタン、ベトナム、ザンビア、ジンバブエ、日本(合計34名) | ・概要
・Newsletter 170 ・Resource Material 117 |
第24回 | 2022.11.2 〜2022.11.28 |
ブラジル、カンボジア、コンゴ民主共和国、エジプト、ホンジュラス、カザフスタン、ケニア、マラウイ、モルディブ、マリ、ナイジェリア、パキスタン、パレスチナ、南スーダン、スリランカ、タイ、東ティモール、ウクライナ、ウズベキスタン、ザンビア、ジンバブエ、日本(合計32名) | ・概要 ・Newsletter 167 ・Resource Material 115 |
第23回 | 2021.9.22 〜2021.10.18 |
アルメニア、エジプト、ガンビア、ホンジュラス、インドネシア、レバノン、ラオス、マラウイ、マレーシア、モルディブ、ネパール、ナイジェリア、パレスチナ、パナマ、パプアニューギニア、東ティモール、ウズベキスタン、バヌアツ、ベトナム(合計27名) | ・概要 ・Newsletter 162 ・Resource Material 113 |
第22回 | 2019.10.9 〜2019.11.15 |
アフガニスタン、アルメニア、バングラデシュ、ブラジル、コンゴ民主共和国、フィジー、インドネシア、ヨルダン、カザフスタン、ラオス、マラウイ、マレーシア、ネパール、ニジェール、パキスタン、ペルー、シエラレオネ、スリランカ、タイ、ウクライナ、ウズベキスタン、ベトナム、ジンバブエ、日本(合計31名) | ・概要 ・海外研修参加者コメント ・国内研修参加者コメント ・Resource Material 110 |
第21回 | 2018.10.11 〜2018.11.16 |
ブラジル、カンボジア、エジプト、カザフスタン、ケニア、ラオス、マダガスカル、マラウイ、マレーシア、モルディブ、モザンビーク、ミャンマー、ネパール、ニジェール、パキスタン、パプアニューギニア、フィリピン、シエラレオネ、スリランカ、スーダン、タジキスタン、東ティモール、ウクライナ、ウズベキスタン、ベトナム、ジンバブエ、日本(合計35名) | ・概要 ・海外研修参加者コメント ・国内研修参加者コメント1 ・国内研修参加者コメント2 ・Newsletter 158 ・Resource Material 107 |
第20回 | 2017.11.1 〜2017.12.7 |
バングラデシュ、ブータン、ブラジル、カンボジア、チャド、エジプト、インドネシア、イラク、ケニア、ラオス、モルディブ、ミャンマー、ネパール、パプアニューギニア、スリランカ、スーダン、タジキスタン、タンザニア、タイ、ジンバブエ、日本(合計28名) | ・概要 ・Newsletter 155 ・Resource Material 104 |
第19回 | 2016.10.12 〜2016.11.17 |
バングラデシュ、ブータン、ブラジル、カンボジア、エジプト、フィジー、ガイアナ、ホンジュラス、インドネシア、カザフスタン、キルギス、ラオス、モルディブ、マリ、ミャンマー、ネパール、パプアニューギニア、ペルー、南スーダン、スリランカ、タジキスタン、タンザニア、ウクライナ、ウズベキスタン、ベトナム、日本(合計30名) | ・概要 ・Newsletter 152 ・Resource Material 101 |
第18回 | 2015.10.14 〜2015.11.18 |
バングラデシュ、ブータン、コートジボワール、エジプト、ホンジュラス、カザフスタン、ケニア、キルギス、ラオス、モルディブ、ミャンマー、ネパール、パキスタン、南スーダン、タジキスタン、タイ、ウクライナ、ウズベキスタン、日本(合計30名) | ・概要 ・研修参加者コメント1 ・研修参加者コメント2 ・Newsletter 149 ・Resource Material 98 |
第17回 | 2014.10.8 〜2014.11.11 |
アフガニスタン、アルジェリア、バングラデシュ、ブラジル、カンボジア、インドネシア、キルギス、モルディブ、モンゴル、ネパール、パキスタン、南スーダン、サモア、タジキスタン、東ティモール、チュニジア、ウクライナ、ウズベキスタン、ベトナム、イエメン、日本(合計28名) | ・概要 ・研修参加者コメント ・Resource Material 95 ・担当教官執筆の雑誌記事(罪と罰,平成27年6月〔通巻207号〕) |
第16回 | 2013.10.9 〜2013.11.13 |
アルジェリア、バングラデシュ、ブラジル、カンボジア、ケニア、モルドバ、ミャンマー、ナミビア、パナマ、タイ、東ティモール、日本(合計25名) | ・概要 ・研修参加者コメント ・Newsletter 143 ・Resource Material 92 ・担当教官執筆の雑誌記事(罪と罰,平成26年6月〔通巻203号〕) |
第15回 | 2012.10.11 〜2012.11.14 |
アフガニスタン、バングラデシュ、ブラジル、カンボジア、ギニア、ヨルダン、ケニア、キリバス、ラオス、モルドバ、モンゴル、ナイジェリア、パナマ、パプアニューギニア、フィリピン、サモア、タイ、東ティモール、ウガンダ、ウクライナ、日本(合計32名) | ・概要 ・研修参加者コメント ・Resource Material 89 ・担当教官執筆の雑誌記事(罪と罰,平成25年3月〔通巻198号〕) |
第14回 | 2011.10.13 〜2011.11.10 |
アフガニスタン、バングラデシュ、カンボジア、コンゴ民主共和国、ケニア、ラオス、モルディブ、モンゴル、ネパール、ナイジェリア、日本(合計22名) | ・概要 ・担当教官コメント ・研修参加者コメント ・Resource Material 86 |
第13回 | 2010.10.18 〜2010.11.12 |
アフガニスタン、ボツワナ、ブラジル、コンゴ民主共和国、エルサルバドル、インドネシア、イラク、メキシコ、ネパール、パキスタン、パラグアイ、フィリピン、スリランカ、タイ、ベトナム、ジンバブエ、日本(合計23名) | ・概要 ・担当教官コメント ・研修参加者コメント ・研修参加者からの手紙 ・Resource Material 83 |
第12回 | 2009.7.13 〜2009.8.7 |
アフガニスタン、アルバニア、コンゴ民主共和国、イラク、モンゴル、モンテネグロ、ネパール、パレスチナ、パプアニューギニア、サモア、スリランカ、タイ、ベトナム、イエメン、日本(合計23名) | ・Resource Material 80 |
第11回 | 2008.10.16 〜2008.11.14 |
バングラデシュ、ブータン、カンボジア、エジプト、イラク、メキシコ、ネパール、フィリピン、スリランカ、タイ、イエメン、日本(合計19名) | ・Newsletter 128 ・Resource Material 79 |
第10回 | 2007.10.24 〜2007.11.22 |
ブルンジ、カメルーン、インドネシア、マラウィ、マリ、モルドバ、ネパール、フィリピン、セルビア、タイ、東ティモール、日本(合計17名) | ・Newsletter 125 ・Resource Material 76 |
第9回 | 2006.10.18 〜2006.11.17 |
アフガニスタン、バングラデシュ、ギニア、インドネシア、キルギス、モザンビーク、ナミビア、ネパール、ペルー、サモア、南アフリカ、タイ、東ティモール、ウガンダ、日本(合計18名) | ・Resource Material 73 |
第8回 | 2005.10.24 〜2005.11.18 |
アルメニア、バングラデシュ、ボツワナ、カンボジア、フィジー、インドネシア、イラク、ラオス、マダガスカル、モンゴル、ミャンマー、ネパール、ナイジェリア、フィリピン、ウガンダ、日本(合計18名) | ・Newsletter 119 ・Resource Material 71 |
第7回 | 2004.10.18 〜2004.11.12 |
ブルガリア、エクアドル、グアテマラ、ホンジュラス、ラオス、ラトビア、マダガスカル、ネパール、パキスタン、フィリピン、ソロモン諸島、タイ、日本(合計16名) | ・Newsletter 116 ・Resource Material 69 |
第6回 | 2003.11.4 〜2003.11.28 |
バングラデシュ、コスタリカ、グルジア、インド、インドネシア、マレーシア、ネパール、ニカラグア、パナマ、パプアニューギニア、フィリピン、タイ、ザンビア、日本(16名) | ・Newsletter 113 ・Resource Material 65 |
第5回 | 2002.10.28 〜2002.11.22 |
アゼルバイジャン、バングラデシュ、ブータン、グルジア、キルギス、ラオス、マレーシア、モルディブ、パキスタン、パラグアイ、ルーマニア、タイ、ベネズエラ、日本(合計16名) | ・Newsletter 110 |
第4回 | 2001.11.5 〜2001.11.30 |
バングラデシュ,インド,インドネシア,ケニア,キルギス,マレーシア,ネパール,ナイジェリア,フィリピン,タイ,日本(合計15名) | ・Newsletter 107 |
第3回 | 2000.11.6 〜2000.12.1 |
ベリーズ、カンボジア、中国、インドネシア、ケニア、キルギス、マレーシア、モンゴル、パレスチナ、パラグアイ、ペルー、タイ、ウガンダ、日本(合計16名) | − |
第2回 | 1999.11.15 〜1999.12.10 |
カンボジア、中国、モンゴル、ベトナム、パレスチナ、ケニア、ウガンダ、アルゼンチン、コロンビア、パラグアイ、リトアニア、日本(合計14名) | − |
第1回 | 1998.11.16 〜1998.12.11 |
カンボジア、中国、ラオス、ラトビア、モンゴル、ベトナム、ザンビア、日本(合計12名) | − |