第7回「東南アジア諸国のためのグッドガバナンスに関する地域セミナー」(GGセミナー)の開催について
アジ研では,東南アジア諸国における「法の支配」と「良い統治(グッドガバナンス)」の確立に向けた取組を支援し,刑事司法実務家の人材育成に資するとともに,東南アジア諸国間における相互理解・協力を促進するため,2007年から,グッドガバナンスをテーマとする東南アジア地域セミナー(通称:GGセミナー)を毎年1回開催しています。
第7回GGセミナーは,アジ研とマレーシア反汚職委員会との共催により,2013年12月3日から5日までクアラルンプール(マレーシア)で開催されました。同セミナーには,フィリピン,タイ,カンボジア,ベトナム,ラオス,ミャンマー,インドネシア及びマレーシの8カ国から18名の実務家が参加したほか,シンガポール,米国及び香港から招いた3名の専門家も出席しました。また,閉会式には,マレーシア反汚職委員会のDatuk Hj. Mustafar bin Hj. Ali捜査部長と在マレーシア日本国大使館の中村滋大使も列席されました。
今回のセミナーのテーマは,「汚職事件の捜査能力の向上」であり,アジ研次長の基調講演に引き続き,参加者及び専門家による発表と討議が行われました。特に,シンガポール,米国及び香港の専門家から,各国における制度的な取組やこれまでに蓄積された実績・経験に関する詳細な発表があり,討議では,それを踏まえた内容の濃い意見交換が行われました。アジ研次長が議長を務め,最終日には,討議の結果を取りまとめた議長総括が採択されました。
本セミナーについては,数多くの参加者から,「国際的な知見・経験の共有ができ,今後の実務において役に立つ内容であった。」との高い評価をいただきました。